UIscope活用インタビュー

ニュースメディア開発のbyus様にインタビューしてきました。

世界は多面的だ。もちろん、ニュースだって。

byus&co.株式会社 室橋 祐貴
Byus_2

Q. 自己紹介と担当している業務の説明をお願いします。

A. 取締副社長、室橋

室橋です。取締副社長という立場で、現在はプロダクトのディレクションと、営業やマーケティングを行っています。

Q. byusでこだわっているユーザ体験を教えてください。

A. 読むだけでなく、コミュニケーションがとれるメディア

ニュース記事を読んで終わってしまうのではなく、その後のコミュニケーションを重視しています。ニュースを読んでいて、疑問に思ったことや、もっと深く知りたいことってありませんか?それらの欲求に答えられるような場をbyusは提供しています。ニュースの当事者の意見を求めたり、分からないことを解決できたりするというのが、byusならではのユーザー体験(UX)です。

Q. どうして、コミュニケーションの場を設けようと思ったのですか?

A. 世界は多面的なのに、ニュースは一面性しかない

代表である堤は高校卒業後、進学せずにヨーロッパやインドなどを周り、世界の多面性を感じました。しかし、メディアの情報というのは一方的な報道が多い。出来事には、背景ひとつとっても様々な面があるのに、一面的な情報しか得ることができないんです。そこで、インターネット上でニュースを見ている者同士が交流することで、多面的な情報が得られるのではないかと考えたのがきっかけです。

Q. どうやってそれをUIに落とし込んだのですか?

A. 多面的な情報の提供のために、その場で質問できるようなUIを目指した

現在のUIに落とし込むまですごく長いのですが……。リリース当初は現在のようなQ&A形式ではなく、ディベート形式で多面的な情報を提供しようとしていました。それをやめたのは、コメントから深い理解を得るのは難しいと判断したからです。コメントはニュースの感想が大半ですから。またネット上だと、感情がむき出しになるので、建設的な情報の置き場所の確保が難しかったんです。でもそれを、感想ではなく質問という形にすると、記事への疑問点が出てきます。それを一つ一つ他の人が埋めていく。そうすると、そのニュースに関する分からないことがどんどん解決できて、その出来事への理解を深められる。それが現在のQ&Aの形になった大きな理由ですね。 ニュースを読みながら疑問をすぐ質問出来るという形で「多面的な情報の提供」をUIに落とし込みました。基本的に、分からないことは読んでいる時に浮かぶと思うので。ニュースを読みながら、すぐウェブ上で質問できるようにUIを工夫しました。

Q. 実際のユーザからの反応は?

A. 期待以上の回答を得られている

ユーザからは、ひとつひとつの回答は期待通り、もしくはそれ以上の質のものが多いという感想を頂いております。以前はきちんとした意見や知識がないと投稿できませんでしたが、現在は「わからない」(質問)を投稿できるので、書き込みのハードルが下がって、使いやすくなったと思います。多面的な情報を提供する、という理想のUXに近づいていますね。

Q. UIscopeを使い始めたきっかけを教えてください。

A. 新しい操作がユーザに受け入れられるか確認したかった

一つ目の理由は、実際に投稿数を増やそうと考えたことです。今までなかった「ニュースを読んでいて質問する」という慣れない操作が、ユーザに受け入れられるか、ユーザテストで確認をしたかったのです。 二つ目の理由は、質問へのモチベーションはあるにも関わらず、操作出来ない人はどの程度いるのか把握したかったことです。

Q. UIscopeを使って発見した問題とその解決結果を教えてください。

A. 会員登録の成功率・コンセプトの理解率、共に5分の0から5分の5へ改善

まず、会員登録に問題があると分かりました。メールによる会員登録の達成率が非常に低く、5人のモニター全員が失敗したのです。そこを改善した上で実施した二回目のテストでは、全員が会員登録に成功しました。この発見ができたのは大きかったと思います。 また、コンセプト理解率にも問題がありました。「10秒ページを眺めてここが何を出来る場所なのか想像して発話する」というタスクがあるのですが、初回ユーザーテスト時、モニターはbyusが質問できる場所だとあまり分かっていないようでした。それを受けて「回答率」の文字をトップページに記載するようにしたところ、二回目のユーザーテストでは、ほとんどのモニターがbyusを眺めて、何が出来る場所なのかファーストビューで理解していました。そこを改善できたのも良かったですね。

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